標津町地域HACCPについて
消費者の皆様に本物のおいしさとともに「安全・安心」という信頼をお届けするシステムを標津町は考えました。
漁業者が恵まれた自然環境から、優れた鮮度保持技術により水揚げした天然素材は、その品質を維持したまま市場、加工場、流通業者に受け継がれ、皆様のもとに運ばれます。つまり、標津町地域HACCP推進委員会に認定された漁船・水産加工場が、それぞれ標津町地域HACCPマニュアル管理のもとで生産された水産物・水産加工品を、認定された運送業者により消費地まで運ばれるという、安全で安心できる食物供給システムなのです。
このように、標津町の地域水産業界が連携し、一体となって取り組んだ安全食品の供給システムが「標津町地域HACCPシステム」です。
HACCPとは
Hazard Analysis Critical Control Pointsの頭文字からHACCP(ハサップ)と呼び、訳すと「危害分析重要管理点方式」と言います。
これは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が宇宙食の衛生管理と安全性確保のために考案され、最終的な製品検査だけでなく、製造の全行程を管理し、製品の安全性を保証するのが狙いのシステムです。 具体的には、食品の安全性を確保するため、原材料の生産から消費者に渡るまでの工程で、あらゆる危害(微生物汚染や異物混入など)の発生を分析・予測し(HA)、またその危害が起こらないように工程中の重要な管理点(CCP)を決め、チェック項目を常時記録して常に安全性を確かめながら製造工程を監視する方式です。
欧米の食品業界では広く普及し、国内の食品製造、加工の現場でも急速に広まっています。
導入の経緯
北海道は、平成11年度「水産物品質管理高度化推進事業」の中で秋鮭をモデル魚種とした生産者から市場までの品質管理高度化モデル計画を策定いたしました。
そのモデル地区となったのが標津町です。標津町は、秋鮭の生産量日本一を誇るだけではなく、先進的に鮮度保持対策に取り組み、また、加工業者による積極的な衛生対策等地域をあげた水産物の品質高度化に対する取り組みが評価されました。
標津町においても、「平成11年度標津町地域HACCP推進事業」として、北海道とも連携を図りながら標津前浜の水産物を全て対象とした漁獲から市場、加工、流通までの「地域HACCPマニュアル策定事業」が実施され文字どおり標津町の地域におけるHACCPが業界一体となって動き出しています。
標津町地域HACCPを実践していく上で、北海道の指導も受けながら、意識的にも組織的にも高い水準で「安全・安心」な食料を供給して行く事が「産地としての責任」であると考えております。